こんにちは!
大型連休も最終日となり、明日のことを考えると吐き気がします。
しっかりと社会人に戻るために、2,3日はリハビリをしないとダメですね・・・
さて、本日のテーマですが「犬アトピー性皮膚炎」について書いていきます。
前回、アレルギーについて大まかに紹介しましたが、今回から少し深堀をしていきます。
前回の記事を読んでない方はこちらからお読みください♪
本記事では「犬のアトピー」をテーマとして下記の2点を紹介します。
- 犬のアトピーはどんな病気なの?
- 治療はどのようにするの?
アトピーの症状は全身の皮膚が赤くなり、体中に炎症や痒みが出ます。
その痒みはひどくなると夜も寝れなくなるぐらいだそうで、ペットオーナーはその症状が少しでも収まってくれるだけで一安心をしてくれます。
その手助けが少しでも出来るよう、現場で仕入れた生の情報を提供します。
私は動物関連の会社で約5年務めています。
業務の中でペットフードの栄養学アドバイザーの資格を習得し、動物病院で日々セミナーを行っております。
毎日、動物病院に出入りしているからこそ、どのような食事が良いのかが分かるものです。
世の中の信憑性がない情報に左右されるのはなく、本当にいい情報だけを推奨します。
■本日のテーマ
犬のアトピーについて【基礎知識編】
アトピーってどんな病気なの?
夏の時期に痒みが強くなるので、ペットオーナーも不安が強くなるかもしれません。
少しでもアトピーについて理解を深め、病気とうまく付き合っていきましょう!
したがって前回よりも詳しく説明をしていきます!
◆犬のアトピーの名称は「犬アトピー性皮膚炎」と言います。
◆症状として若い年齢(1から3歳)から発症し全身に強いかゆみが出て、皮膚組織を掻き壊してしまいます。
そこから炎症を引き起こし、ひどい状態になると脱毛や色素沈着が生じます。
◆何故なるのかを考えてみると、
- 遺伝的な要因があり
- ほこりや花粉といった環境アレルゲンが皮膚から侵入し、そのアレルゲンに対して過剰な免疫反応を起こすこと。
と考えられています。
まとめると・・・
「遺伝的要素」+「環境アレルゲン」=「犬アトピー性皮膚炎」
という事になります。
◆「遺伝的要素」とは
さまざまな獣医療の研究の結果、遺伝的になりやすい犬種がいるという事もわかっています。
代表的な犬種
柴犬・チワワ・シーズー・プードル・ゴールデンレトリバーなどです。
この子たちは、ほかの犬種よりもアトピーに遺伝的になりやすいというわけです。
◆「環境アレルゲン」とは
環境アレルゲン(抗原)とは、「ホコリ」や「花粉」や「ダニの死骸」といった環境中に存在するものの事。
環境というぐらいなので、住んでいる地域によっても変わってきます。
ほこりが少ない環境や、花粉が少ない地域などがそれにあたります。
1年間を通して、環境アレルゲンは変化していきます。
春先から花粉等が増加し、夏にはピークになります。
しかし、秋から冬にかけては症状が落ち着くのです。
そのことからアトピーは季節性のある症状とも表現をします。
◆初発年齢について
環境中アレルゲンが引き金となって発症するので、発症する年齢は若いです。
・約70%が3歳以下
・約85%が5歳以下
統計上はこのようなデータも出ています。
◆行動の変化
痒い部分を「舐める」・「噛む」・「掻く」・「擦りつける」・「寝ない(寝れない)」が挙げれらます。
こちらは痒いから行動が変化するのであって、薬で症状を緩和することで抑えることも可能です。
経口薬、注射薬、外用薬がありますので、やりやすい方法で実践しましょう。
代表的な薬品一覧
・ステロイド剤
・オクラシチニブ剤
・シクロスポリン剤
・インターフェロン
こちらについては詳しくは獣医師に相談下さい。
以上が犬アトピー性皮膚炎の最低限の内容です。
恐らくですが、獣医師から説明を受けているかもしれませんが、復習の意味でも覚えておくことは損ではありません!
治療の方針は?
残念ながら犬アトピー性皮膚炎は治るものではありません。
一生かけて症状を緩和させることにより、上手に付き合っていく事が目標となります。
治療の方針では「完治ではなく症状の緩和」をすることです。
その為には多角的に治療をする必要があります
犬アトピー性皮膚炎は
- 皮膚のバリア機能の改善
- 環境アレルゲンの回避
- 炎症や免疫状態の改善
以上の3項目を同時に治療していきます。
①は皮膚を掻き壊した場所から、アレルゲンが体内に侵入をして発症するので、
その皮膚の侵入部分の修復が肝心になります。その為に…
・シャンプー療法でスキンケア
・皮膚系のサプリメントでスキンケア
・保湿剤で皮膚の保湿力アップ
をすることで皮膚の状態を改善していきます。
②については環境の改善です
・掃除をしてホコリを少ない環境下にする
・室温・湿度の調整しノミ・ダニが少ない環境下にする
③については過剰な免疫応答をしている免疫系統に対するアプローチです。
・ステロイド剤
・抗ヒスタミン剤
・オクラシチニブ剤
・シクロスポリン剤
・インターフェロン療法
犬アトピー性皮膚炎の治療は以上の①・②・③の治療を同時に行います。
これを見ると、「全部やらないとダメ?」とか「どれか一つだけやれば良い」と思うかもしれませんが、結論から言うと意味がないです。
あくまでも「同時」にやる事が大事になります。
したがって本日の一番重要な点は3つの治療を同時にやるということです!!
かゆみの場所について
犬アトピー性皮膚炎は、食物アレルギーの症状と見た目が似ているので分かりづらいのが特徴のひとつです。
◆好発部位
・顔(目の周り)
・耳
・内また
・わきの下
・おなか
・しっぽの付け根
以上が代表的な好発部位になります。
食物アレルギーとの大きな違いは「口」と「背中」に症状が出ましたが
犬アトピー性皮膚炎は「おなか」に症状が出ます。
見た目では分かりにくいかもしれませんが、特徴を覚えておいてください。
◆まとめ
犬アトピー性皮膚炎について、前回よりも深く掘り下げてみました。
これ以上は知る必要性がありませんので、ここまでにしておきましょう。
残念ながら犬アトピー性皮膚炎は「完治」する病気ではありません。
治療の目的はあくまでも症状の緩和なのです。
原因が遺伝的な要因や環境アレルゲンで発症するとなると完全に「体質」の問題です。
その体質を少しでも改善することが治療のポイントになりますので、根気強くがんばりましょう!
次回は治療に役立つフードとサプリメントなどを紹介していきます♪